２階には２つのこども部屋と、部屋として区切られていない自由に遊んだり、勉強したり、収納したりすることができる、兄弟姉妹が時間と場所を共有することができるスペースを設けました。また、２階にのぼる階段は通常よりも大幅に緩やかにし、こどもたちのためのフロアへの象徴的な入口となっています。

リビングとダイニングの一体型が主流な中、リビングとダイニングをL字型に離して配置しました。そうすることでダイニングは食事と会話を楽しむ場となる一方、リビングはテレビを見たり、おもちゃで遊んだり、ゲームをしたり、家族がより自由なモードでくつろぎ、すごすことが出来る場となると考えました。

キッチン、トイレ、洗面、脱衣室、ランドリールームは十分に広くとっており、ランドリールームではアイロン掛けもしていただけます。また、それらの水回りスペースとウォークインクローゼットを固めて配置することで、家事の利便性を含めた生活動線に配慮しています。

多くの方は人生の中で一度しか家を建てませんが、住む家は2つあると私は考えています。子供の頃住んだ両親が建てた家と、そして、大人になってから自分が建てる家です。 自分で家を建てる時、多くの方は子供の頃育った家を思い出し、そこにはなかった工夫をしようします。雑誌を見たり、SNSを見たりして理想の家を思い描いていきます。しかし、それにもかかわらず自分が思い描いた家が建つと、どことなく子供の頃育った家に似たところがあったりします。それは子供の頃感じたぬくもりが自分自身の中にあり、家自体にそのぬくもりを求めているからだと思います。だからこそ、ぬくもりも住宅も十人十色であってほしいと私は考えています。